Chaotic Trad
1990’s Old Ralph Lauren 3button Blazer
本日はこちらの老舗の1着から。
まずは何よりサイズ感に注目すると、
肩幅や胴廻りはM程度、
着丈や袖丈はL〜XL程度と、
なんとも羨ましい体型の人が着用者だったのだと思います。同様の方には幸運とも言えるサイズ規格ですので単にお勧めしたいところです。
しかし実際に自分も袖を通してみたところ、
意外とすんなりと収まったと言いますか、
新境地を開拓する様な気分になりました。
前を閉める際には第2ボタンのみ留める事が一般的な鉄則、“そうでなければならない”とも言うべき約束事です。
それを…
こうすると“ロングジャケットとしては”X字のフロントバランス感覚が良い様に感じます。
元々留める想定のない段返りの第1ボタンのみを留めるのは“暴挙”に近いですが、分かった上でそういうしがらみをたまに無視をして、オリジナリティを楽しむのも新しくて良いなと思いました。
ボタンひとつでこの様に云々の思考を巡らせているのもバカらしく思われるかもしれませんが、自分の中では割と革新的な事でした。
同様に、
折角の金ボタンが付いた袖口も捲ってしまうのも面白く、仮に自分が着用するならばあくまでこの1着はロングジャケットとして遊び尽くすと思います。
宜しければ存分にどうぞ。
『style』
ショート丈でスタイリッシュな1960〜70年代のLee“101-J”とNEWERAキャップでNY寄りのアメリカントラディショナルに。
青と茶の配色。
イタリアのトラッドの聖地ピッティでの定番“アズーロ エ マローネ”配色を踏襲し、イタリア産のモカブラウンのテーパードスラックスを。
そしてこのジャケットサイズ感をイギリスのテディボーイジャケットの様な解釈をすれば足元にDr.Martinのテディボーイシューズを配しても楽しそうです。
「様々な国の伝統やカルチャーが垣根を越えて混沌と混ざり合い、新しいスタイルを自分なりに見出し、そしてファッションとしての全体的なビジュアルバランスは取る」
その様な混沌としたトラッドのご提案。
引きの絵では派手さを抑えていますが、
内の内に秘めた前衛的な発想。
改めて、宜しければ存分にどうぞ。
斜め読みせずにご覧頂いた方々、
長々と失礼しました。
本日は自分自身改めて、
服が好きだと認識させられました。
それではご来店をお待ちしています。
LEMONTEA 阿部
03-5467-2407